本場大島紬と帯 ~纏う喜び~/本場大島紬 中川織物(鹿児島県)
【週替わりの展示会】
本場大島紬と帯 ~纏う喜び~/本場大島紬 中川織物(鹿児島県)
会期・・・・・令和2年11月25日(水)~11月29日(日)
時間・・・・・9:30~17:30※最終日は16:30まで
会場・・・・・熊本県伝統工芸館 地下洋室
ただ今「地下洋室」では、「本場大島紬と帯
~纏う喜び~」が開催中です。
鹿児島県の伝統工芸品大島紬の織り手・中川織物さんによる展示会。
白大島と呼ばれる白い大島紬の反物や着物を中心に帯や着物小物などが展示されています。
中川さんが手掛けるのは大島紬ですが、会場には西陣織・結城紬といった異なる産地の織物も一緒に並びます。
これは中川さんの織物に対するこだわりから。
「僕らが作る大島はいわゆる『しゃれもん(礼装ではない普段のおしゃれ着)』。
僕は大島しか作ってないけど『この大島をより魅力的に着るには僕ならこうします』というトータルの提案をしています。
お客様が本当にいい物を着てほしいから、引き立てあうために違うメーカーの帯や小物とのセットもありだと思って」
そうした思いから、産地やメーカーの垣根を超え着物と帯のセットアップでの提案をしているという同展。
例えばこちらのセットアップは、中川さんの白大島と別のメーカーの帯。
帯の柄はなんと仏壇の装飾に用いられる「瓔珞(ようらく)」という飾りを図案化したもの。
この帯使いのキモは白大島の色を邪魔しないチャコールカラーにあるそうです。
「こうした帯の地には黒を使うことが多いんですが、黒は強い色だから着物に合わせるとかえってどぎつく見える事があります。うちの大島の糸も黒でなく紺を使っているからこの茶色が良いんですよ。あとはこの柄たちを気に入っていただけるかですね」
そうしたお客様の意匠観とのすり合わせを大事にしたいという中川さん。
会場では上手な反物の選び方や良い帯の見分け方など、着物ビギナーの方にも分かりやすくて耳寄りな話が聞けますよ。
「いわば織りは大島を作る工程では最後にある花形の作業。
でも実はその前に40くらいの地味だけどとても重要な作業があります。
最後にお客様が着る最終形から逆算して40以上の作業を全てプロが分業して作っているのが大島紬です。ぜひご覧ください」
会場で気に入った反物があり、寸法が分かれば着物に仕立てるオーダーも可能です。
場合によっては自宅の近くの職人さんを紹介していただけることも。
同展は11/29(日)まで。皆様どうぞお越しください。
コメント
コメントを投稿